USB端子に接続したデバイスが認識しなかったり、接続状態だったデバイスが突然解除されてしまったりした場合に、デバイス自体の故障を疑う事もありますが、脱着頻度が少ない場合にはUSB端子自体の接触不良が原因である場合もそれなりに多いです。
私の場合は、シネマカメラで撮影した映像を保存するためのSSDが突然認識しなくなったり、撮影中に突然アンマウント状態となって撮影が出来ない状態が度々起こっていました。
その後帰宅して新しいSSDを購入する事も検討していたんですが、使い切れなかったケミカル類が自宅に大量にあったので、ダメ元でUSB端子の清掃を試してみました。
1.USB端子の清掃と復活に使用したケミカル
今回のUSBドライブのトラブルでは、常に在庫を切らさないようにしているエアーダスターの他、自家用車のエアフロセンサーの清掃に使用したブレーキクリーナー、何に使用したのか分からない呉工業の接点復活スプレーを使用しました。
エアーダスターは使い道が多いので、大量に在庫を抱えていても使い切れるのですが、ブレーキクリーナーや接点復活スプレーは、トラブルがあったりブレーキの清掃時ぐらいにしか使わないのです。
下手したら、10年どころか20年ぐらい使わないまま、物置の奥で錆びているなんて事もあるんですよね。
せっかくあるなら使ってしまえって感じのノリでやったので、このやり方を実践する時は自己責任でお願いします。
エアーダスターについては特に注意する事はありませんが、ブレーキクリーナーやパーツクリーナーなどの油分を溶かすようなケミカルは、プラスチックやゴム製のパーツを溶かしてしまう場合がありますので、プラスチックやゴム部品に影響が少ない製品を使用して下さい。
緊急時に何も持っていなかった時の力業なやり方なので、USB端子専用のクリーナーや接点復活剤があれば、そちらの方が絶対に良いです。
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こちらは接点洗浄剤はプラスチックへの影響が少ないアルコール系の溶剤を使用しているのですが、多分仕組み的には私のやり方と同じです。
1.エアーダスターで接点に詰まったゴミや埃を飛ばす
まず初めにUSB端子に付着したゴミや埃などをエアーダスターで飛ばします。
USB端子には必ずどこかに隙間が空いているので、埃をデバイス内部に押し込んでしまうデメリットもありますが、こびりついている場合は風圧で浮かせて飛ばすのが手っ取り早いです。
それが気になる人は、刷毛などで丁寧に埃を落とすのも良いでしょう。
奥に詰まった埃の影響でUSBケーブルが奥まで刺さっていなかった場合や接点にゴミがこびりついていた時は、この時点で接触不良が治る時もあります。
2.クリーナーなどで端子内部を洗浄する
エアーダスターで埃を除去出来ている場合はこの工程は飛ばしても大丈夫です。
私がブレーキクリーナーやパーツクリーナーを使用しているのは、たまたま自宅にあったからというのが理由ですが、これを使うのであればプラスチックやゴムへの影響が無い製品を選ぶ必要があります。
完全防水ではないUSBデバイスであれば、強力な圧力で噴射された石油系溶剤がデバイス内部まで入ってしまう事もありますが、PC内部のファンやハードディスクのように可動部に潤滑剤を使用している部品が内蔵されている場合以外は、すぐに乾燥するので特に問題は無いのですが、あまり推奨はしません。
普通の人はパーツクリーナーを吹き付ける洗浄方法に抵抗があると思うので、ペーパータオルにクリーナーを吹き付けて接点を拭くぐらいでも大丈夫です。
アルコール系の洗浄剤で洗浄をする場合は、水分を含まない無水エタノールを使用する方が良いでしょう。
いずれの場合も洗浄成分が完全に揮発するまでは、ケーブルを接続したり通電をしない事をオススメします。
引火性も高いので、火気が近くにない屋外で使用するようにお願いします・・。
3.接点復活剤を使用する
最後に接点復活剤を使用するのですが、その前にブレーキクリーナーを使用したのは接点復活剤の特性にあります。
接点復活剤は、電気接点のカーボンや汚れを取り除き、油膜で接点表面を保護する役目を果たしてくれるのですが、ショートしてしまう事もあるらしいので、接点復活剤は強く吹き付けずに油膜で接点表面を保護するだけにしておいた方が良いでしょう。
USB端子からデバイス内部に溜まった埃に接点復活剤が染み込んで、そこでショートしてしまう可能性もあるので、薄く塗るような感覚で使用する方が大きなトラブルになりません。
ちなみに、iPhoneのLightningケーブルも端子の接触不良で充電が出来なくなる事も多いので、断線かと思う前に接触不良を疑った方が良いです。
2年ぐらい雨に濡れたり埃まみれになったり、過酷な状況で使用していたUSB接続のSSDですが、端子部分はこの作業でほぼ綺麗になりました。
端子がUSB Type-Aよりもかなり小型化されているので、少しづつ埃などが詰まったり、水分で端子が腐食していたのが原因になっていたようです。
この作業でUSB接続のSSDは完全に治りました。
雨の中でレインジャケットを被せて撮影をしたり、撮影中に突然雨が降って濡れてしまう事もあったり、時には強風で砂埃まみれになってしまうなどの、厳しい条件下でカメラを使用していたのもありますが、持ち運びの時にUSBケーブルを外しているうちに埃が詰まったのもあったのでしょう。
1. エアーダスターでUSB端子の埃を飛ばす
2. クリーナーで端子内部を洗浄する
3. 接点復活剤で接点表面を保護する
この工程で、USBケーブルを揺らしたり引っ張ったりしても接続状態が外れてしまう事は無くなりました。
保証期間が残っている場合は、何もせずにそのまま修理を依頼するのが間違いは無いのですが、保証期間が終わっていたり輸入品で修理に時間を要する可能性がある場合は、是非一度試してみるのも良いでしょう。
今回使用した製品
Delkin 1TB Juggler USB 3.2 Type-C Cinema SSD DJUGBM1TB 最大1000MB/s書込み速度 (BlackmagicDesign Pocket Cinema Camera 4K,6K 認定品)
シグマFP, Blackmagic Design Pocket Cinema Camera 4K, 6K 及びURSA Mini Pro 12Kでメーカーが認定するUSB 3.2 Type-C接続のSSDで、最大読込速度:1050MB/s・最大書込速度:1000MB/sの性能を発揮します。
KURE パーツクリーナー プラスチックセーフ 3021 420ml
私の場合は、近所のホームセンターで購入したプラスチックへの影響が少ないブレーキクリーナーを使用したのですが、プラスチックへの影響が少ない呉工業のパーツクリーナープラスチックセーフを使用した方が良いでしょう。
KURE 接点復活スプレー #1424 220ml
今回は元々自宅にあった呉工業の接点復活剤を使用しましたが、屋外使用がメインの条件では使用頻度が高くなってくるので、こちらの製品の方がお得です。
万が一の接触不良に備えて予防のために塗ってると、ストレージを正常に読み込まなかったり、音声にノイズが入ったりするようなトラブルも避けられます。
エレコム エアダスター 逆さ使用OK 350ml ECO (フロンガス不使用) ダストブロワー AD-ECOMT 3本
こちらも近所のホームセンターで購入した製品を使用していますが、エアーダスターであれば何でも良いです。
連続で使用していると徐々に圧が弱くなってくるのはどこも一緒なんでw
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