写真の手振れを補正しピンボケを修復できるソフトウェア Topaz Sharpen AIのレビュー

Topaz Labs Sharpen AIの手振れ補正機能

手の付けようが無いほどに酷い手振れやピンボケを強力に修正して鮮明な写真に生まれ変わらせる事が出来て、Adobe Photoshopのプラグインとしても使用できるソフトウェア、Topaz LabsのSharpen AIのレビューと使用方法を解説します。

Topaz LabsのSharpen AIが凄い!

Topaz Labs Sharpen AIを導入したきっかけ

有償案件のおまけで何も説明をしないで写真を撮らせのが悪いと言うか、マニュアル設定とワンポイントAFに設定したままカメラを渡してしまった筆者が一番悪いのですが、超ドアンダーな写真とフォーカスが合っていない写真を量産してしまいました。
求められていたのは音のリアル感を伝える映像だったので、写真は元々求められていなかった・・・けど、一度少しぐらいは写真を撮ると言ったら期待をされちゃって、終わってみたらとんでもない事になっていたのです。
RAWで撮るからある程度は編集で何とかする!とは意気込んでいたけど、実際の所は「手振れとピンボケだけはどうにもならない・・・」という大ピンチでした。

一応、Adobe Photoshopにはブレの軽減という機能が備わっておりますが、ある程度ブレは軽減されるけど、斑点のようなアーティファクトノイズが発生して思うようにブレが軽減されていなかったりするのです。

そこで、とっさの判断で導入したのがTopaz LabsのSharpen AIというブレやピンボケを修正するソフトウェアでした。

本当にとっさの判断だったので導入した時の記録が全く無いのですが、無償で試用できるデモ版もありますので、購入するかどうかはそちらで判断していただければ良いかな?とは思っています。

Topaz Sharpen AIとは?

Topaz Sharpen AI(トパーズ シャーペン AI)は、アメリカテキサス州に拠点を置く写真や映像の処理ソフトウェアのメーカーであるTopaz labs(トパーズラボ)社が開発した手振れとピンボケを人工知能で修復する優秀なソフトウェアです。
ソフトウェア単体でも機能しますが、Adobe PhotoshopやLightroom Classicのプラグインとしても使用できるため、8ビットJPEGよりも多くの階調が残っているRAWの最終仕上げとしても活用する事が出来ます。

Sharpen AI適用前後の比較写真

飛行機のような高速で移動する被写体をカメラ固定で撮影をすると多少はブレが発生してしまいますが、Sharpen AIである程度はシャープ感を強調しながらブレも軽減をする事ができます。

手振れとピンボケした写真
こちらの写真は離れて見るとほとんど気付かないけれど、3倍ぐらいにトリミングをすると旅客機の機首部分にフォーカスが合っておらず、シャッタースピードの影響で手振れも発生しております。
この写真にTopaz LabsのSharpen AIを適用した写真がこちら!

Topaz Labs Sharpen AIの手振れ補正機能
機首前方のブレは多少残るけど、エンジンやPeachのロゴはほとんど気にならないぐらい鮮明になっております。
機体全体を映しているうちの機首部分だけをトリミングしていて、これだけのパフォーマンスを発揮してくれれば上等ですし、一緒に高感度ノイズや斑点まで除去してくれる優れものなのです。

Topaz Labs Sharpen AIの手振れ補正機能
ただし、流し撮りをした写真では背景の流れも一緒に補正してしまうという弊害もあります。
つまり、写真を撮る時になるべく失敗をしないようにするというのが大前提になりますが、運動会や卒業式など二度と訪れる事が無い重大イベントなどで、やらかしてしまったお父さんやお母さんの立場を守るためにも、使って欲しいソフトウェアではあるとは思います。

Sharpen AIの使用方法

Topaz Sharpen AIの使用方法
Adobe Photoshopのプラグインとしてインストールしたのならば、フィルターの項目にSharpen AIの項目が表示されているはずなので、ここをクリックしてTopaz Sharpen AIを起動します。

Topaz Sharpen AIの自動補正
この画像のように自動で手振れやピンボケを認識して補正をしてくれる機能もありますが、一発で仕上がる事もあれば補正量が足りなかったり、補正量が多すぎてディテールを変形させてしまうという事もあるので、手動で補正を加えなくてはいけない時もあります。

Topaz Sharpen AIの手動補正
写真のブレなのかピンボケなのかを認識できなかったり、補正量が多すぎたり少なかったりする場合は、手動で適用量を調整する事ができます。
Image Quality・・・写真に発生しているのが、ピンボケなのか手振れなのかを認識させます。

Standard・・・標準的な処理を行うモードで、被写体ブレやピンボケを平均的に修復するモードです。
Motion Blur・・・動いている被写体をカメラで撮影した時に発生するブレや手振れなどの被写体ぶれを補正します。
Out of Focus・・・フォーカスが合っていない写真、つまり焦点が合わずにピンボケが発生している場合に使用する項目です。
Too Soft・・・レンズの特性や光学ローパスフィルターの影響で解像感が弱い写真のシャープ感を強調する項目です。

Normal・・・ブレやピンボケが酷くない場合に使用する標準の補正です。
Very Noisy・・・被写体のノイズが特に酷い場合に使用しますが、割とアーチファクトが気になるような仕上がりになる傾向があるので、予めノイズは軽減処理をしておいた方が良いかもしれません。
Very Blurry・・・ブレやピンボケが特に大きいと感じる場合は、こちらの設定を組み合わせます。この設定を使用する時は写真としてはほぼ見せられない状態に近いと思うので、いかにもAIで処理をした感じに仕上がる事は妥協をした方が良いかもしれません。

Setting・・・ブレやボケの補正量やノイズの軽減量をスライダーで微調整します。強度を強くしすぎるといかにもAIで処理をしたような写真の仕上がりになるのでご注意を。

Remove Blur・・・ブレやボケの補正量を調整する項目ですが、強度を上げすぎるとドットやライン状のノイズが発生するのでご注意を。
Suppress Noise・・・ノイズを軽減する項目ですが、強度を上げすぎるとディテールが弱くなったり、下げすぎるとドットやライン状のノイズが出現する事もあります。

割とImage QualityとSettingの組み合わせ方は簡単に覚えられます。
ちなみに、一番下のAdd Grainはノイズを追加してアーチファクトを誤魔化すような機能なので気にしなくても良いです。


まとめ

ピンボケ修復ツールの中ではとても優秀なソフトウェアなのですが、AIで処理をした感じが強めに出てしまうのと、演出として意図的に発生させたボケ味も含めて処理してしまうソフトウェアなので、ピンボケや手振れはなるべく発生させないようにするのが大前提の緊急用ソフトウェアと考えておいた方が良いです。
今回の一件は映像撮影に集中して何も説明しなかった自分の責任ではありますが、正直な所Topaz LabsSharpen AIが無いと救われなかった写真も多く発生していたのではないかと思いますので、万が一に備えて導入しておくのが良いでしょう。

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